トウモロコシZea mays

イネ科 トウモロコシ属 

 2013.08 HHL。当方がHHL滞在中ホームステイしていたお宅の階段下で、竹を切ったり削ったりしていると、家の人がおやつにいろいろな村の恵みをご馳走してくれた。ついおいしそうなので食べてしまってから「撮影していない!」と気づくのだが、このときはそれを数回繰り返した後、今日ご馳走してくれたら撮影してからと、大いに期待しながら工作しているとこに出されたものである。

 このトウモロコシは焼き畑の裾の方で収穫されたもので、肥料や農薬を使わずに育っているので、日本のトウモロコシの半分程の大きさ。粒一つの大きさはほぼ同じなので全体の大きさも推測できると思う。品種名はわからないが、いわゆるモチモロコシ。モチモチしてすごくうまい。

 ※チェンライ市内から車でHHLに乗り付ける少し手前に少数山岳民族のリス族の村があり、その村一体の山の自然林はほとんど切り倒され、8月の時期は道路脇のわずかな土にまでトウモロコシが栽培されていた。商品作物の栽培=プランテーション化するということは日本の農業とも共通するが、他の種を取り除き、一斉に種をまき、一斉に肥料を与え、一斉に消毒、殺虫するなど、周囲が一斉に同じ方向を向かないと歩留まりが上がらないジレンマを抱えるのだ。農協が肥料や農薬を大量購入することでコストを下げるということがそれを示している。リス族の村や山は乾季はほとんど丸裸である。

 HHLの人たちはリス族のトウモロコシは口にしない。きっと日本のトウモロコシも食べないだろう。

 日本人は中国の農作物や加工食品を食べるようになった。アメリカやオーストラリアの食品を受け入れ始めた頃から少しづつ耐性を作った?か感覚を鈍らせることを自らに強いてきたようである。

 という当方は年金暮らしに適応するために中国の物産を積極的に取り入れている。いまのところ目立った変調はない。ボケが気になるが。

 ◆2013.08 タイ HHL/チェンライ 白カレン族の村
 ◆参考資料/日本のトウモロコシ

 2012.07.02 ガイコツ山

 2012.07.29 長野県ちくま市

 ◆上段は2013年08月 タイ HHL/チェンライ。2014年2月以降の記録は下段に記載。
 ◆2014.02 タイ HHL/チェンライ 白カレン族の村

 2014.02 HHL :なぜこのトウモロコシを撮影したかというと、村で収穫したトウモロコシ(上)でポップコーンが作れないかとテストした時のもの。当方の村に滞在するにあたって持参した村人へのお土産に「ポップコーン」があり、当方が自宅で練習した成果を村でも試して、大変うまくでき、村の子どもたちにも好評だった。当方が持参したポップコーン用のトウモロコシがなくなった後のことを考えて村のトウモロコシで実験したのだ。

 村のトウモロコシを使った結果は×。乾燥しすぎているのか、実の皮そのものが硬いのか、弱火で火にかけたのだがほんの数個が鍋の中で弾けたのだが、99%近くは弾けず元の姿のままだった。

 料理に使用する材料を選ぶ、材料で料理を考える=HHLのトウモロコシは、捥ぎ立てを茹でて食べるのが一番おいしい。

 ◆2014.08 タイ HHL/チェンライ 白カレン族の村

トウモロコシ畑a_1408HHL/水田

( Youtube動画再生  00’23)

トウモロコシ保存法a_1408HHL

( Youtube動画再生  02’16)

トウモロコシ解しa_1408HHL

( Youtube動画再生  01’43)

焼きトウモロコシa_1408HHL

( Youtube動画再生  00’32)

蒸しトウモロコシa_1408HHL

( Youtube動画再生  00’26)

 ◆参考資料/2015.02 WPP ガイさんの店
 ◆2015.08 タイ HHL/チェンライ 白カレン族の村

タイ・トウモロコシ06_1508HHL/焼畑

( Youtube動画再生  00’59)

 2015.08 HHLの典型的な焼き畑の姿。メインは陸稲。間作作物として50種以上の種を陸稲と同時に播種し、それぞれの成育過程の糧を得る。新芽、若い茎、若い葉、花、幼果、熟した果実、種、根・芋etc..。そして、この焼き畑を使うのは1年だけで、その後7〜10年 地力が回復するまで休閑期間を設けて自然に還す・自然と共存するという農法を守っている。

 この焼き畑で育つトウモロコシは、化学肥料で栽培されたトウモロコシと比べられないくらいやせている。粒もスーパーの陳列棚には並べられない不揃いな見てくれである。 しかし、味覚や食感について説明すること程曖昧で馬鹿げたことであることを知りながら書くのだが、 HHLの焼き畑で穫れたトウモロコシを食べたら、普段日本にいて口にしているトウモロコシがまったく別の種類の食べ物であったことに気づくだろう。(トウモロコシ、モチモロコシといった種の違いである以上の別な要素の違い)

 強いて言えば、スーパーに並ぶトウモロコシ(食品全般)は化学食品。肥料や殺菌剤、殺虫剤、防腐剤をコーティングされた種子を肥料焼けした土地にこれでもかという程追肥を施した培地に播き、姿形を杓子定規に合わせるため、農協や販売者の指示という規制に逃げ場を得て、適切・安全な範囲という口上をもって追加の薬品を投与して得られた産物を、スーパーの調光された照明の下で、見てくれの良いものを選んで購い、食する。

 どこに味があるのか?どんな食感なのか?素面で正当な説明ができるわけがないでしょう。

 かと言って、汚染され切った国にいることを受け入れている限り、化学食品を摂るしかない。諦めではなく、この国にいることを選択しているのは自分自身だから。そういった環境にあることを積極的に受け止めなければ今日を生きられない。明日を考えないで。

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