2006.08.07 ラオス ルアンパバン郊外

サイカブトの一種

撮影場所はルアンパバンからナンヤン村に行く途中の村の店先。可愛らしい女の子が店番をしていた。ビデオも回しているはずだが手許にないので静止画だけ。これを撮影した時は当たり前のようにカブトムシと判断したが、最近ではカブトムシではなくダイコクコガネのほうが正解なのではないかと感じ始めた。それは下段の手に持っているオスのツノの先が別れていないこと、胸の突起に幅があるなどダイコクコガネの特徴を示しているから。

串に刺され焼かれているものにツノがないのは、食べやすくするためにオスのツノや胸の突起はペンチで切り取られていた。通訳に食べてみるかと勧められたが一寸手が出なかった。この後ナンヤン村で4日間ホームステイするのだが、ある学生グループの家庭ではカブトムシを調理したものが食卓に乗ったということである。食べたかどうか聞いたのだがどのような回答だったか記憶にない。また、それがカブトムシであったどうかも?である。

いわゆる昆虫食について。当方の両親は長野県の出身でそちらではハチノコやイナゴを食べることが知られている。当方は東京で生まれ育ったのだが、長野の親戚で食べた記憶があるのか、巣鴨のお地蔵様の入り口にイナゴの佃煮を売る屋台が出ていると面白がって買ってきて食べたりする。ハチノコはどうも---未だに食べたことがない。横道に逸れるが当方はエビやカニは食べられない。イナゴが食えてエビが食えないのはおかしいと言われるが好き嫌いとはそんなもの。

2007年夏のパクセー取材のとき、村の小さな商店に干したカエルや魚が売られていた。どのように食べるのかと聞いたところ、すり鉢で粉々にすり潰したものを出汁や調味料として利用する。またはそのまま焼いて食べることもあるということだった。この話を聞いた後、パクセーの大きな市場を取材した時に変わった食材がないか探したが、カエルや魚くらいで、いわゆる昆虫食の食材は見つからなかった。

タイでもラオスでも、その土地の人々の生活を知る一つの情報源として市場や商店の店先は丁寧に見たり撮影して来ているが、昆虫食の映像はここに挙げたものしか見なかった。

2006.08.07 ラオス ルアンパバン郊外

・ブリキの石油缶の中にいた捕らえられた虫。飛んで逃げられないよう蓋がしてあったのを開けてもらって撮影した。

・ツノを切り取られる前のオス。ずっしりと重かった。

甲虫目 カブトムシ亜目 コガネムシ科 カブトムシ亜科 サイカブト族 サイカブト属

Oryctes rhinoceros

 ◆2006年8月 ラオス ルアンパバン郊外 ナンヤン村への中継地
◆上段は2006年8月の記録、2013年8月タイ以降の記録は下段に掲載

サイカブトの仲間1_1308Thai/2013.08 HHL

( Youtube動画再生  00’47)

 ◆2013年8月 タイ チェンライ HHL 白カレン族の村

サイカブトの仲間2_1308Thai/2013.08 HHL

( Youtube動画再生  02’02)

サイカブトの仲間3_1308Thai/2013.08 HHL

( Youtube動画再生  01’17)

2005.08 県民の森のミヤマダイコクコガネ

2006.08 ラオス ナニヤン村のエンマコガネ

 ◆参考資料

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※2014年8月、草刈いつきさんからのご指摘により種・属名を変更しました。

※2014年8月、草刈いつきさんからのご指摘により種・属名を変更しました。

 ◆2015年8月 タイ チェンライ HHL 白カレン族の村

サイカブト04_1508HHL

( Youtube動画再生  03’07)

サイカブト05_1508HHL

( Youtube動画再生  02’48)

サイカブト06_1508HHL

( Youtube動画再生  02’40)

サイカブト07_1508HHL

( Youtube動画再生  02’58)

この撮影時に当方も焼き上がったばかりのサイカブトをつまませてもらった。良く火を通してあるので肉汁はほとんどなく、歯触り、舌触りは鶏肉のようであった。匂いや味は-----当方の最も苦手なエビやカニと似ているような気がした。申し訳なかったのは、当方の指先に付いた匂いが3日間以上も消えず、例えば歯を磨く時、歯ブラシを持つ手が鼻に近づく度に主張されたこと。こんなに贅沢なことをしたのに、その果報が分からないことを後悔しているのだから適当に許してくれればよかったのにと今でも思い出す。

エビやカニ好きな人にとったらその濃厚な味わいにきっと魅了されること請け合い。浜焼きのようなもの、是非お試し在れ。