2000.07.11 明治神宮
ラン科 トラキチラン属 多年草 林下
タシロラン(明治神宮の腐生ラン)/Epipogium roseum
2000.07.11 明治神宮 自宅の野生ランのコーナーに入れているがこれは明治神宮で撮影したもの。
このランを見つけたのは全くの偶然。友人から神宮の参道は冬虫夏草(虫にキノコが寄生したもの)の宝庫であるということを聞いて、まだ実物を見たことがなかったので、参道の林内を目を皿のようにして探しまわっている時、薄暗いところに白いものが生えているのでなんだろうと思って近づいて発見した。撮影していたときはヤセウツボの仲間かなと思っていたが、PCに取込んで拡大してようやくランであると予測がついた。しかし自宅にある野生ランの本では何であるのか同定できず、その後プリントアウトをもって会社の図書館に行って色々な図鑑と付き合わせたがそれでもこれはというものを見つけ出せなかった。今も不明のまま。
1998.07.07 明治神宮
2012.01.11記: これまで種の同定が出来ず「神宮腐生ラン」と記して来たが、昨年、2011年8月ラオスの自然保護林で撮影した腐生植物?を調べていたところ、ここに掲載しているランにそっくりな写真を見つけ、これがほぼ間違いなく「タシロラン/田代蘭」であるとわかってきた。そこでは京都御苑のタシロランに触れていて、当方の明治神宮で見つけたことと大変似た状況であると感じた。
(2020.02.19 当時参照したサイトは現在見つからない)
数年前、兵庫教育大学のビデオ講座の一つ「社寺林が育む郷土の緑」?という教材作りのお手伝いをしたが、そこで訴えられているのは、手つかずの自然林だけが緑ではなく、人の営みと共にあった社寺の境内や境界の樹木が地域の自然形成に大変重要な役割を果たしているというもの。いうならば、御所や神宮に希少な自然が保存されているのも頷けないこともない。
一方、神宮の森の管理をされている人が話してくれた、「ちょっと注意を怠ると、どこか知らないところから持ち込まれた植物を見つけることがあり、この森を繁殖の場として利用しているのではないかと疑いたくなる」というのも頷ける。
明治神宮はもともと草原だったところに人工的に樹木を配して建設されたという特殊性を持っている。神宮の自然といいながら、
京都御所とはちょっと趣の異なる自然である。
2011.08.13 ラオス自然保護区
ツチトリモチ科の仲間(2017.12追記)
タシロラン01_220711_ガイコツ山
( Youtube動画再生 02’17" )
タシロラン02_220711_ガイコツ山
( Youtube動画再生 01’26" )
タシロラン03_230701_ガイコツ山
( Youtube動画再生 02’14" )
タシロラン04_230703_ガイコツ山
( Youtube動画再生 02’03" )