長生蘭育成方法

  セッコクについて我が家ではベランダの網の棚に網のバットに入れて管理するものと、針金で作った自製の吊り下げ用具で管理するもの、ヘゴで管理するもの、大きな鉢の場合は鉢に針金を通して1鉢づつ単体で吊り下げるものと4タイプの管理の仕方を採っていた。3月まではビニール温室の中、3月半ばを過ぎると陽の当る外に出し、12月中頃に再びビニール温室に入れる。水は乾いたらたっぷりやるが、真夏は朝夕2回やることもある。肥料は3月に外に出してから薄い液肥を梅雨まで3回くらい。真夏にはやらない。高芽のところで記したが、花芽を形成する時期に肥料をやると高芽になるので株の状態を見ながらコントロールする。

 セッコクは日照には強いが、夏、炎天の下で葉に水滴が残っていると、水滴がレンズになり日照で葉を焼いてしまう。それを防ぐにはセッコクの株全体に水をやるのではなく、鉢部分を水に浸けて水苔を湿らす方法を採る。数日の旅行などで水やりができないときはヨシズなどで少し遮光したところに移しておくと安心。また、鉢の下に水を張ったバケツやバットを置いておくとそこから水分が蒸発して空中湿度を高めることができる。

 右上のバットに入った鉢では水苔が緑になっているが、それは肥料のせい。肥料をやるとバクテリアも繁殖するためやむを得ないと受け止めている。しかし、そのままにしておくと空気の流通が悪くなるので上の汚れた水苔を新しいものと取り替えたり、鉢にも汚れが着くので、鉢をたわしで洗うとか、替えの鉢に植え替えるようにした。

 手をかけようとすればいくらでも手をかけられるし、手をかけただけ翌年には見事な花で応えてくれる。