ランの植込み材

 ◆プラ鉢?/プラ篭?

ラオス ビエンチャン市内 Mr.トンワン氏&花屋の店頭

 ◆素焼き着生板

2011.08.11 ビエンチャン市内の花屋に積み重ねられていたものとMr.トンワン氏がストックしていたもの。

2010年タイ、チェンライ市内のランの育て方のページに市内の街路樹など太い木の幹に、上のヤシ殻で根を保護したランを貼付けている写真を載せているが、Mr.トンワン氏の作棚にはヤシ殻をそのまま鉢にしているものは見当たらなかった。多くはこれを小割りにして植え込み材にしていたようだ。日本でもこのヤシ殻が出回るようになっているが、表皮はかなり緻密になっていて内部に水気を貯めてしまうので大きな穴をあけておかないと根腐されする。

 ◆素焼き鉢
 ◆ヤシ殻鉢&コンポスト
 ◆木付け

2011.08.11 店頭の園芸肥料や薬品

2011.08.11 ビエンチャン市内花屋の店頭の鉢

 ◆プラ網

2011.08.11 Mr.トンワンの作棚の工夫、アイデアに見る日本との違い。

 Mr.トンワン氏の作棚を見て一番うらやましいと思うのは、保温や保湿のことを考えなくていいということ。自生地に近いところで育てているから当たり前。日本だと植木鉢でも植え込み材でも数限りない程あるが、それは日本の気候の中で自生地に近い環境に近づけようとする工夫やアイデアから生まれたものであるが、そもそも自生地から遠いというハンデというか無理がある。

 日本ではランは希少なものになりつつあり、その希少さが商品価値を高めてもいて、鉢でもコンポストでも高級感を演出する道具になっている部分もある。

 Mr.トンワン氏の作棚の植え込み材はヤシ殻バークの単用に近い。これはシンプルでいい。軽石も水ゴケもない。植付け材を見ても、当方愛用のヘゴやコルクもない。でもきっとこれからはいろいろな材質や形のものが出てきそう。

2011.08.11 プラ篭にヤシ殻バーク植え、いづれも篭を針金で吊って空中栽培。通気性抜群でしかも軽く、針金を通したりなど細工も簡単にできるけど、耐久性がどのくらい保てるのかチョッと心配。ランの木根が網からはみ出すと植え替えが出来ず、プラ篭を壊すしかなく、そうなるとゴミになるだけだ。

2011.08.11 この網目の大きさやプラ網の太さのものは日本ではほとんど見かけない。すごく丈夫そう

プラ篭にヤシ殻バーク植え

このプラ網の鉢に似たものは当方も作るが、このようにプラ網がむき出しのまま使用することはない。というより、当方が使用するプラ網は鉢底用の網なので目が細かく、材質も上ほど太くしっかりしていないので、根株を守る・囲う能力に欠けるように思う。所沢でこのセットは冬は乾燥しすぎるようだ。

素焼きの中深(左)と浅めの穴開き鉢。いづれも上部に吊り下げ日も(針金)を通す穴も開いている。かなり厚手。

この上の鉢はベトナムのものと思われる。素焼きの上に釉薬をかけて、かなり高温で焼いているようだ。

これは上の素焼きの状態のよう。

2011.08.11 Mr.トンワン氏の作棚の素焼き鉢。地生種というか多湿を好む種を植えているようだ。

Mr.トンワン氏は庭の植木や材木にも着けていたが、子どもの腕の太さ程の木の枝に針金やひもで括り着けているものも見られた。これはドームラン展などでの展示即売コーナーでもよく見られているが、空中湿度を維持できる環境でなら快適なのだろうが、例えば所沢では、この太さの枝ではすぐに芯まで乾いてしまい、そうなると芯まで湿度を行き渡らせるのがかなり難しくなる。というより、むやみに所沢くんだりに木着けのランを買ってくるなということなのだ。

2011.08.11 これはビエンチャンで初めてみた。こんなに重いもの日本の家屋や温室向きではないのは明らかだが、本当にこのような用い方をするために作られたのだろうか。どちらかというとマンホールの蓋のよう。でもヒントにはなる。