カナダ  アルバータ州

Lake Louise/ルイーズ湖

上はレイク・ルイーズで宿泊した Deer Lodge/ディアーロッジ。全室、湖を見渡せるシャトー・レイク・ルイーズと比べると1ランク下がるが、古い木造のホテルは落ち着いた雰囲気が大変良かった。といいながら、キャンピングカーでチェックできなかった収録映像の確認やバッテリー・チャージなど翌日の準備に費やし、ただ風呂に入ってベッドで寝ただけ。ホテルの内装や調度にまで目をやるゆとりがなかった。カナディアンロッキー周遊中唯一のホテルだったのだが。

2009.08.21 レイク・ルイーズ、Deer Lodge

2009.08.21 レイク・ルイーズ、Deer Lodge

2009.08.21 レイク・ルイーズ

2009.08.21 レイク・ルイーズ

 この湖の周遊道の一角でレイク・ルイーズのガイド、マイケル・ビンセントの解説を収録した。途中、遭難者の救助に向うヘリの音で何度も収録を中断することになるのだが、その遭難者というのは、なんの装備も持たず、半袖・半ズボンで正面の山に招き寄せられたかのように奥へ奥へ高みへと登って、気が付いたら下山路は真っ暗、寒さが押し寄せ身動きが取れなくなったという20代の若者。無事救出されたが、どう考えても当たり前。山が怖いのではなく、無謀さが怖い。

 ビンセントの話で当方が一番面白かったのは、ブラウン・ベアーとグリズリー・ベアーの2種の熊の比較もさることながら、当方が北海道に一人でアンモナイトを探しに行ったとき、沢の入り口に「ヒグマ注意」の看板がたくさんあったので、翌日、民宿で調達した熊除けの鈴をつけて入山したという経験が背景にあり、またエドモントンでは取材先の人がカウベルだったのか熊除けの鈴だったか、当方が北海道で護身用に付けたものよりはるかに大きい鈴をいただき、ザックに装着していたのだが、ガイドのビンセント曰く、グリズリー・ベアーにとって、それは餌がここにいるよと教えているようなもの、熊寄せにしかならないという話だった。ところ変われば熊変わる。なまじの知識は役に立たないというより危険を招くということを実感した。


 異なる環境に身を置いたら、自らの経験値でものを測るのではなく、その環境に精通した人の教えに耳を傾けるということ。なんちゃって年寄り根性、臭いくさい。

2009.08.21 レイク・ルイーズ