竹細工

 ◆2016.06.26 吾野
 ◆参考資料

2013.2月 タイ、HHL/チェンライ県 植木鉢作り

左の写真の出来上がった状態

2013.8月 タイ、HHL/チェンライ県 横置き植木鉢作り

2013.8月 上の鉢(2月作成)の半年後の様子

※HHLは電気がない村。工作は全て手動の工具で工夫しながら行う。自分の子供時代に戻って村の竹に試行錯誤を加えた

※武蔵横手の公民館の前に並べられていたものを撮影した。中にローソクを立てて行灯とすることが窺える。夜、灯りが入ったところを見たらもっと楽しいだろう

 ◆2019.07.20 ガイコツ山 南の農家 /この日切り倒された竹を2本頂戴した。何を作るか----今後の楽しみ。
 ◆2019.12.10 自宅

乾燥させていたが太い方の竹にヒビが入ってきたのでこの辺りで加工を始めることにした。まずはノコギリで切り出せる範囲の墨打ちとカット。節の部分に虫食いがないのがタイの竹との大きな違い。上段右の細いピストル型のものは金属ノコギリ。木材用ノコギリ(左となり)の導入部用。

 ◆2019.12.13 自宅 まずは小手調べ

直径15mmの穴あけドリルを使うために、1cm方眼に2cm単位に印をつけたプリントを巻いてセロテープで止めている。はじめは1.5mmの極細ドリルで紙の上から直接印に従って穴あけ。ヒビの近くは避けている。

極細ドリルで開けた穴に従って直径15mmの穴を穿って行く。ドリルは1回で貫通させるのではなく、3、4回on/offを繰り返し、隔壁を壊さないよう慎重に進めた。隔壁の太さのばらつきは紙の段階、極細穴を開ける段階の作業の不正確さが露呈。

ヒビの入った部分3箇所を避けて全ての穴あけを終えたところ。右はエッジのバリを削る金工用ヤスリ。

右は左の状態の表面に黒い靴墨を塗って少し磨きをかけたもの。ここまで凡そ3時間の作業。

小手調べとしては、材料の竹は切り倒されてから半年ほどは乾燥させたが、かなり荒ぽい細かな細工に耐えられるのが見て取れたこと。使用した加工の道具もそこそこ切れ味が良かったから竹も細工に耐えられたようだ。HHLでの体験があるからこその実感であるが何よりも電気の力を借りられるということが作業を本当に楽にしてくれる。さあ次はどんな加工を試して見ようか。

 ◆2019.12.16 自宅 HHLのシミュレーション
 ◆2019.12.26 自宅 

この後内外のバリ取りを兼ねて紙やすりで磨いてからニスを数回に分けて塗って仕上げる。中央下部は100均のランタンを入れる穴。

 ◆2019.12.28〜29 自宅 2度塗り目

12月26日の作業の後、ひび割れ箇所を木工用パテを使って可能な範囲で内外両面から補修。パテが生乾きの状態で余分を削り取り、更にペーパーをかけている。

中央の墨色のものは12月13日に作ったもので外側に靴墨使用。29日に靴墨の2度塗りを施したもの。他は28日に水性ウレタンニスを2倍に薄めたものを内外とも下塗りし、外側が乾いた後に水性ウレタンニスを原液のままハケ塗りしたもの。背の高い一方には100均のランタンが入っている。この後、原液を70%に薄めた液で仕上げ塗り+持ち手を付けてほぼ完成。丸穴の隔壁部をペイントしたものは手間がかかって大変。

 ◆2019.12.31 自宅 持ち手A

初めは細い竹で作り始めたが、途中で気が変わって上の細枝にし、ストッパー部には藤蔓をはめ込んだ。ボンドが乾いてからニス。

 ◆2019.12.31 自宅 持ち手B
 ◆2019.12.31 自宅 仕上げ塗りを2回施しほぼ完成

同じ1本の太竹からカットした未着手分がまだ4個残っているのと、これより少し細い竹がカットせず丸ごと残っている。細工の手始めとしてはこんなところか。背の高い2つのランタンと一緒に、興に任せて全てにニスを塗ってしまったが、ラン鉢として使用するものには無駄なことだったのかも知れない。

秋に剪定し乾かしておいた藤蔓を使って持ち手を2個作った。15mmの穴には蔓2本どり。水やりに耐えるようこれにもニスがけ。

 ◆2020.01.05,06

細い方の竹の加工開始。先端に近い方のより細い部分はヒヨドリの餌箱に。根元の方は節の内側を刳り貫いて花入れの予定。花入れは水を入れるので内側を油性の塗料を数回塗り重ねて耐水性を与える必要がありそう。

 ◆2020.01.08 こちらは花入れ/防水が必要

内側の節/隔壁を取り去ったところに木工用パテを塗り込んで目止めを施す。細い方の筒はかろうじて手指の届く範囲まで。

パテが乾いてから1回目の塗り。

 ◆2020.01.09 外側の割れ目他にパテ塗り&磨き
 ◆2020.01.11 持ち手作り

写真では全部飴色に写っているが、後から作ったものは外側は透明ニス塗りなので1/8の写真のイメージに近い。

作業後の感想としては、竹は切り倒してからある程度は寝かせておいた方が良いようであるが、細工のために小割りした後は一気に作業をして、竹筒内外に塗料を塗り、竹繊維の水分量が大きく変化しないようにすることが必要と感じた。特に後半の作業では塗料やパテを乾かしている間にも、パシッと竹に亀裂の入る音が聞こえた。前日パテを塗ったところが更に割れが進んで、前日のパテを一旦全部掻き出し、新たなパテで埋め戻したこともあった。竹細工はこんな乾燥した時期に行うものではないのかも知れない。

 ◆2020.01.14 残った材の加工

細い竹の残材をカットしたところ虫食い穴がたくさん出てきた。また食べかすがたくさん溜まっているパートもあった。

幼虫が見つかったがノコ目に触れたのか死んでいた。ネットで調べると「ベニカミキリ」と「タケトラカミキリ」の幼虫が孟宗竹を食害する代表として挙げられていた。ガイコツ山でベニカミキリは見たことがないこと。2003年にこの竹林でタケトラカミキリを撮影したことがあることから、これは希望的推測で「タケトラカミキリ」の幼虫であり、生き残っていたのならまた成虫の姿を見て見たいと強く思った。

カットした細い竹の表面および内側をワイヤーブラシ2種を使って汚れを削り落とす。ワイヤーブラシの後、湿らせた布で拭う。

太い竹の残材。1cm方眼、ひび割れを外した2cm単位のマークを2mmのドリルで穿孔。その後、安全重視で9mmのドリルを使用。

表面、内面をワイヤーブラシで擦った後、虫食い穴やヒビ割れ部に木工パテを充填。表面が乾いた状態で余分を削り落す。未完。

 ◆2020.01.17 作ったものの仮置場
 ◆2020.06.02 ラン鉢使用

それぞれこれまで着生させていたヘゴを鉢の内側に収まるよう2、3分割して突っ込んでいる。カトレアは過保護とは思うが、隙間に水苔を詰めている。直上右の竹鉢は3箇所の縦割れが広がらないように、それぞれ銅の針金を使って編み上げている。