ウラボシ科 ノキシノブ属

ノキシノブ/Lepisorus thunbergianus

 着生のシダで一番身近にあったのがこのノキシノブだったようだ。

 ある時見慣れない、葉先が二股三股に分かれているのを見つけた。写真を撮って、後から調べてみたら変化葉のノキシノブとして趣味家には珍重されているものとわかって、早速採集に行き持ち帰って、とりあえず普通の土で鉢植えにしたのだが、葉がバラバラと根茎から抜けてしまい、変化していた葉まで落ちてしまった。これは育て方が間違えていたと気がついて、その後図書館や本屋の立ち読みでシダの育て方を調べた。その時出会ったのが小黒順造著「シダと変化葉ノキシノブ」誠文堂新光社刊 初版昭和57年10月22日だ。そこにはノキシノブばかりではなく色々なシダの変化葉の写真が掲載されていた。

 当時はロッククライミングをやっていたので奥多摩や五日市のゲレンデに行く途中の岩場で変化葉のノキシノブを探した。変化葉の出現はその因子を持った根茎からしか出ないというのがわかったのはだいぶ経ってから。今でもノキシノブが群れているようなところでは変化葉を探してしまう。

2002.08.03 ガイコツ山

2002.08.14 ガイコツ山

2009.10.28 岡崎城

2009.10.29 浜松城

 ◆2018.06.22 ガイコツ山
 ◆2018.11.10 ガイコツ山
 ◆2019.03.05 芦ケ久保
 ◆2019.03.10 ガイコツ山
 ◆2020.02.05 ガイコツ山
 ◆2020.02.17 ガイコツ山
 ◆2020.03.18 正丸峠
 ◆2020.06.27 ガイコツ山

ガイコツ山ではひと昔、ふた昔前より確実にノキシノブ は増えている。落ち葉掃きをしない林・放置された林が増えたことで地面に水分が保たれているからと思われるが当たっているだろうか。以前見られなかった腐生ランが見られるようになったり趣味家にとってはいいこともあるだろうがどこかにデメリットも生じているのだろう。30〜50年のサイクルで循環するシステムのガイコツ山周辺の雑木林。この江戸時代から続いてきた循環システムを組み入れたグランドデザインが欲しいと----ただ傍観する。

 ◆2020.08.04 正丸
 ◆2002年の記録
 ◆2009年の記録
 ◆2021.01.31 ガイコツ山
 ◆2021.03.16 正丸
 ◆2021.04.02 ガイコツ山
 ◆2021.05.31 ガイコツ山
 ◆2021.12.10  東京国立博物館

 ※2022年以降の記録へ