◆2003.05.03 ガイコツ山

ラン科 シュンラン属 多年草 林下

2003.03.29 ガイコツ山 当方が都内から所沢に転居して来たのは40年近く前。その当時は現在の向陽中の辺りもすべてガイコツ山と同じ林相の雑木林だった。その当時からこの周辺の林にはたくさんのシュンランがあった。ご存知のようにシュンランは冬でも青い葉を保っているため、野うさぎの冬場の重要な食料にもなっていて、春先にシュンランを見回りに行くと、葉を噛み切られた株がたくさん見つかった。実物を見たことはないがそれだけこの周辺の雑木林には多くの野うさぎがいたということである。

最近でもガイコツ山に行けばシュンランを見つけることはできるが、野うさぎの噛み痕が残ったものを見ることはない。こうシュンランの数が減ってしまっては野うさぎの冬の食欲を満たすことは出来ないし、ガイコツ山に犬を連れて歩く人が多くなったことなど考えると、とうにどこかに行ってしまったのだろう。

野うさぎのことに触れたのでついでにガイコツ山の蛇についても触れておこう。

特にシュンランと蛇が関係あるというのではないが、倒木が朽ちたようになったところには落ち葉も溜りやすく、シュンランンの温床にもなる。同じように倒木よって生じた空間は蛇の住処も提供していることから、ガイコツ山では4月も半ばを過ぎるとシュンランの多いところではアオダイショウの抜け殻があちこちに見られた。(その内のいくつかは家に持ち帰り財布に入れたりしたが、金が貯まったということはない。)5月の連休頃はひなたぼっこをするアオダイショウを見かけないことはなく、極稀にはマムシを見つけることもあり、子供だけではガイコツ山に遊びに行かせないようにもした。

最近ガイコツ山に行っても蛇を見かけることも少なくなってしまった。

ついでのついで、今でもキジは時々見かけるというか親鳥がヒナを呼ぶ大きな鳴き声をよく耳にするが、昔は良く見かけたヤマドリ、キンケイ、コジュケイ、ウズラといった鳥類もいなくなった。雑木林が減ったことも原因であるが、雑木林と雑木林とをつなげていた茶畑が減ったことで住処を分断されたのも彼らが見られなくなった原因ではないかと思う。

いろいろなものの姿が見られなくなったのは昔を知っている者からすれば寂しい限りである。

2001.02.14 雪のガイコツ山

2001.02.14 雪のガイコツ山のシュンランの花芽

2011年 春蘭の銘品コーナーは上の写真をクリック

 ◆2014.04.05 ガイコツ山
 ◆2015.04.16 ガイコツ山

シュンラン01_2003_ガイコツ山

( Youtube動画再生  00’41

 ◆2016.03.23ガイコツ山
 ◆2016.04.13ガイコツ山
 ◆2017.11.13ガイコツ山
 ◆2018.03.04 ガイコツ山

シュンラン02_180304ガイコツ山

( Youtube動画再生  01’15 )

1週間前に散策した時には開花はおろか蕾をもった株も一つもなかったが、3月に入って暖かい日が続いたので、ひょっとすると開花株があるかもしれないといつもシュンランを撮影する坪にでかけた。さすがに開花株は見つけられなかったが、蕾をいくつも持った株を見つけることが出来た。来週まで暖かさが続けば開花した状態を撮影できそう。それまで枯葉でカムフラージュ。

 ◆2018.03.06 ガイコツ山

2018.03.06 暖かさに誤摩化されて開花した株があるのではないかと探していたら、今まで見過ごしていた大きな蒴果を着けた株を見つけた(下段)左の株は株元に蕾を抱えているので、蒴果と花を同時に撮影できるチャンスだ。上段の開花株は今年の初物。ガイコツ山ではこれから次々に咲いてくるだろう。

 ◆2018.03.25 ガイコツ山

2018.03.25 上の蒴果と花のツーショットを見たくてガイコツ山を再訪したが、「探し物」をするという魂胆を持つと大概の場合は空振りに終わる=蒴果を着けた株が全然見つからない。空振りは残念だったがそれよりシュンランの開花の最盛期に出会えた喜びの方が大きい半日だった。まだ蒴果とのツーショットを諦めた訳ではないので次回乞うご期待。

 ◆2018.04.09 ガイコツ山

シュンラン03_180404ガイコツ山

( Youtube動画再生  02’06 )

シュンラン04_180404ガイコツ山

( Youtube動画再生  01’29 )

シュンラン05_180404ガイコツ山

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 ◆2018.04.13 ガイコツ山

2018.04.13 09日に撮影した株とは異なるポイントの株、こちらは蒴果を2本着けていた(手前に倒れている)。

 ◆2018.04.17 ガイコツ山

2018.04.17 銘品と見紛うような器量良しな花を見つけた

 ◆2018.06.22 ガイコツ山

乾く前のシュンランの朔果を見つけたかったのであるが、そうそう上手く目的が果たせるわけがない。

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シュンラン (1)/Cymbidium goeringii   2001〜2018年