◆2019.07.20 ガイコツ山  第1、第2、第3

ラン科 シュンラン属 腐生植物

マヤラン/Cymbidium macrorhizon   2019年の記録

 ガイコツ山を40年以上観察しているのだが、このランに出会ったのはこの日が初めてのこと。それも近くの農家の人から咲いている場所まで案内していただいてのこと。動画の中につい漏らした感想をそのままにしているが、なぜ今まで気がつかなかったのか不思議としか思えないほど、いつも観察している場所に花を咲かせていた。

 この日もこの株と数歩しか離れていない林道を、ダンプを通すための拡幅作業をブルドーザが山砕を撒き、固めていた。またこの撮影をしている最中には大型のダンプが拡幅したばかりの林道に我が物顔に入って来、そして出て行った。

 上のマヤランの生えている場所は、数年前に外部から持ち込まれた土砂で固められた林道に面した30坪ほどの土地と、元々の腐葉土に覆われたガイコツ山の地面との境界または固められた土地の上。そこから生じた疑問、このランは外部から持ち込まれた?

 次代に自然を残すといったお題目はトランプによって否定され、日本の政治家もそのご機嫌伺いに大忙し。現世利益は人間(法人)活動の大きな一面。環境教育などといった未来に資するための嗜好はいづれ無くなってしまうのだろう。悲観は達観の素。

 何を記録したいのか、開発の鍬や重機が、地中に眠っていた種の再生を促し、一時(数年?)、地上に出現させることも自然界(里山)の輪廻。ガイコツ山は20〜40年というサイクルを持つ循環型里山。貴重な出会い(長野では生き会いという)である。

 下は、上の株とはダンプの林道を挟んだ反対側。ヒメヤブランに紛れているからか、散歩の人に踏み荒らされた跡が残っていた。

マヤラン01_190720_ガイコツ山

( Youtube動画再生  02’16)

マヤラン02_190720_ガイコツ山

( Youtube動画再生  01’42)

マヤラン03_190720_ガイコツ山

( Youtube動画再生  01’16)

 ◆2019.07.24 ガイコツ山  第1

ガイコツ山のマヤラン。前回の撮影から4日開けただけで、花は窄みかけている。短命であるから、その出会いは余計に貴重なのだろう。希少だから貴重という古の中国の考え方から抜けられない当方のような阿呆がいかに多いことか。

 ◆2019.08.30 ガイコツ山 第3

マヤラン04_190830_ガイコツ山

( Youtube動画再生  01’12)

マヤラン05_190830_ガイコツ山

( Youtube動画再生  01’15)

2019.08.30:ガイコツ山のマヤランと再会。7月に初めて観察してから40日。秋にも咲くという記事を見ていたので、もしやと思い足を運んだら、7月とほぼ同じところで再会。でもすでに花びらはナメクジか他の虫なのか囓られていてちょっと可哀想な気配。

 ◆2019.09.20 森林公園

森林公園では秋は9月から11月ごろまで観察できるそうだ。園内バス道路に面した笹薮で1輪だけ開花しているのを見つけた。ガイコツ山での出会いがなかったら、大雑把な情報からこれを見つけるのは難しかったと思う。

2020年の記録はここからリンク