アメリカノウゼンカズラ

貨物駅の外れに野草の生い茂る草むらがあり、セイタカワダチソウなど日本でもなじみの深い背の高い野草から撮影を始め数種を撮影した後、ふと足下に目を落とすとそこに派手なオレンジ色の筒状の花が見えた。地面から生えているように見えたので、ナンバンギセルの赤いやつかとチョッとてを触れた途端に花がポロッと落ちてしまった。しまった、撮影してから触れるのだったと後悔したが、花が落ちた痕のガクにあたる部分をよく見ると、すごく見慣れたもののように思われた。まだいくつかつぼみが残っていたのでそれを落とさないように少しずつ持ち上げて正体を確かめようとしたところ、つぼみの付いた茎が横に這っているのがわかり、その茎を目で追うと変にねじ曲がっているところが出て来て、これは蔓になっているのではないかと思い当たると、先ほどの

花の落ちたガクの形がなんであったのかを思い出した。また同時に花を見直して我が家にもあるノウゼンカズラであるのを確認した。

誰でもノウゼンカズラを知っている人であれば、その花は自分の頭上より高いところで見上げるように咲いていると思うだろう。我が家では偶然、2階のベランダに花茎を伸ばしたノウゼンカズラが足下で花を咲かせているのを見、その花の抜けた痕も見ていたのでその印象が残っていたということである。

このページはアラバマの野草のコーナーであり、ノウセンカズラは樹木であることはわかっているが、この貨物駅での出会いが面白かったので野草のコーナーに紛れ込ませた。

19世紀末から20世紀初頭に登場したキュービスムの思想は、本質を把握するためには様々な角度から対象を分析すること。

ノウゼンカズラが思い出させてくれた。

ノウゼンカズラ科 ノウゼンカズラ属 アメリカ南東部原産 つる性落葉樹(木)

Campsis radicans

 ◆参照資料

2010.09.19 自宅のノウゼンカズラ

上の写真は、2012.09.29 ホーリースプリングスの貨物駅構内で撮影したもの。

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