1508X- 白カレン族の焼き畑外観

循環型焼き畑

 

2015.08 異なる部族の耕作地の光景

◆HHLの焼き畑、耕作地の推移

2015.08 HHLの焼き畑耕作地の光景

上の2枚の静止画で、同じ焼き畑でもその耕作の違いによって、如何に自然と融和し、自然からの恩恵を受け続けられるかが説明できるとは思わない。先に比喩的に挙げた「ゴルフ場」の芝生に自然を感じることもあるだろうし、コースとコースを隔てる植樹・並木に自然を感じたり、四季の移ろいを感じる人もいるだろう。イギリスの牧場と牧場を遮る植樹の緑をエバーグリーンと愛でるのと同じ感覚になっている目からは、上の2枚の違いはどうでも良い類いのものでしかないだろう。

ただ、欧米型の自然を愛でる感覚の人間から「焼き畑は自然破壊の元凶」といった見方をされるのはいささか調子が狂う。

自分等のやってしまった失敗を繰り返さないように警鐘を鳴らすのは最もなことである。が、その失敗を避けて、もっと高次な自然観や精神感を獲得し、そして維持している人たちを弱者として見下していては、失敗からの更生や成長は見込めないだろう。

HHLには電気も水道もガスもない。TVもPCも携帯もない。山岳少数民族として受け継いできた暮らしや誇りを、現代的(工業的)快適さ便利さと引き換えない頑固な人々が森を守り、その森からの恩恵をいただいている。

左は2010年中谷氏撮影の記録、右は2015年ほぼ同じ方向を撮影したもの。5年で山面の様子が異るのに注目。

左は2014年の記録、右は2015年ほぼ同じところを撮影したもの。外観的には1年では余り差がないように見える。

◆HHLの焼き畑、混植の様子

HHLの焼き畑では陸稲(おかぼ)の栽培を主としているが、60種ほどの野菜の種も同時に播種している。焼き畑で穫れる野菜は別のページで紹介する。

日本や欧米型の、耕作の合理化のため一定面積を単種にしてしまうという思考は、HHLの焼き畑では見られない。水田では稲の単作,しかも一期作である。日本でも二期作や二毛作を行うことが良く見られるが、HHLのように稲の生育に恵まれた環境?で一期作はもったいない気がするが、乾季があるという自然条件からそうせざるを得ないのかも知れないし、人は余剰を持つとろくなことはしない。そうであるならば人も自然も休ませる方が賢いと悟っているのかも知れない------

2010年耕作地

2009年耕作地

2015年耕作地

2010年耕作地

◆焼き畑に吹く風

樹木を失った山01_1508ほかの村

( Youtube動画再生  01’10)

タイ・焼き畑遠望01_1508HHL

( Youtube動画再生  02’47)

刺繍02_1508HHL/焼き畑の風

( Youtube動画再生  00’38)

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