シマジャノメ

Ragadia makura

チョウ目 タテハチョウ科 ジャノメチョウ亜科 

 ◆2015年8月 HHLの記録

シマジャノメ01_1508HHL

( Youtube動画再生  00’39)

 この種はボルネオなど熱帯地域で観察されるチョウのようである。が、それらネットに上がっている資料の縞や目玉の模様をつけ合わせて見ても、これと同じパターンが見つからない。こっちの方がカッコいい。と子どものように喜んでみたりするのもいい。


 先日知人から「虫の虫」という養老孟司先生の本をいただいて読んだ。

 (1)

 その文中に紹介されていたことだが、ラオスの山村で日本人が捕虫網を持って虫を追いかけ回せるようになるまで、採集地のコーディネーター・若林氏が長時間かけてご苦労なさったことを言及されていた。当方は若林氏と直接面識はないが、当方のラオス取材の時いつも通訳を努めてくれるクアントン氏から常々お名前は聞いていたのですごく身近な感覚で文章を理解することができた。

 当方の北タイ取材はとうとう10回目を数えることとなった。(ラオスの3回と合わせると13回、昆虫や植物を撮影する間がなかった取材と合わせると15回以上になる)

 そこまで足を運んで、ようやく現地の昆虫や植物が見えてくるというか、対象の方から当方にアピールしてくれるようになったとつくづく感じる。行く度に新しい種や行動に出会えるのはなんと幸せなことか。

 (2)

 新種との出会いはきっと人をワクワクさせるものだろう。

 当方は捕虫網の代わりにカメラを持っている。そこにどんな希少な種や新種が写っていても現物の標本がなければ参考にしかならない。当方は専門家ではないし、それを目指しているわけではないのでカメラで捕らえられれば充分。それさえも上手くできないので嘆いてしまうのだが。


 当方の場合、虫でもランでも撮影だけして採集しないのを知っているので、村の人たちも放っておいてくれるのだ。

 もう一つ、撮影したものすべてをこまめに村の人に見ていただくようにしている。人でも虫でも植物でも、撮影した対象の名前を教えていただくというのは二の次の目的で、このカメラは村に不都合なもの、不愉快なものは撮っていませんという安心感を提供するのだ。そういったことの積み重ねで撮影範囲が少しづつ拡大し、新しい種や行動との出会いを授けてくれる。

 

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