ザゼンソウ/Symplocarpus renifolius Symplocarpus

 2012.03.07 毎年見逃していたザゼンソウを今年こそはとNetで調べると、正丸峠を越したところに自生地があることがわかったが私有地なので土地の所有者に断ってから入るよう示されていたため、横瀬町観光協会に確認してみると、車の止め方もさることながら、今年は例年より2週間以上開花が遅れているとの情報もいただいた。それでも思い立ったが吉日と行って見た。

 右上が所有者のお宅。ザゼンソウの看板の隣が駐車場で、その道を隔てた向かいのお宅である。

 ザゼンソウはというと、観光協会の方のお話通りにまだ土から新芽が顔をのぞかせたばかり。また出直すしかない。

サトイモ科 ザゼンソウ属 多年草  湿った林床

 2012.03.15 土地の所有者の奥さん。83歳でひ孫が8人もいるという、なんとも幸せなお母さん。

 この日、当方は秩父両神のセツブンソウを撮影しに行き、その帰りに偵察に立ち寄った。15時近かったので武甲山に陽が遮られないぎりぎりの時間だった。

 奥さんからいろいろなお話をお聞きすることが出来た。今年は異常気象、例年より雪が多く、毎年節分の時期に開花するセツブンソウが今咲き始めている。ザゼンソウも去年は400株も芽を出したのに今年はとっても少ないそうだ。

 それでもこの日8株程が開花しているというので奥さんと一緒に柵の中に入らせていただき接写で撮影することができた。当方のXactyの能力では柵の外から目一杯ズームさせてもここにUPしたような写真は得られなかったと思う。

 奥さんのお話では、毎年芽を出した株脇に竹の棒を刺し、誤って芽を踏みつぶさないようにしたり、杉の枯れ枝などをこまめに取り払ったりと、自生地の維持に努められているそうだ。

 横瀬町指定の天然記念物となってはいるが、この奥さんやご主人の日々注がれる愛情でその存在が保たれているのを忘れてはならないだろう。いつまでもお元気でザゼンソウを守って欲しいと願う。

※2019.03.12追記 お隣に住まいする方から、上の奥様は3年ほど前(2016年ごろ)に亡くなられたとお聞きした。ご冥福をお祈りする

2012.03.15 横瀬町芦ケ久保地区 この包が緑色のものは珍しい品種とのこと。古典園芸的には「座禅草素心」となろうか。

 ◆2012.03.07 横瀬町芦ケ久保地区
 ◆2012.03.15 とうとう巡り会えた
 ◆2013.05.15 とうに花は終わっていた
 ◆2018.06.06 羽幌

ザゼンソウ01_180606_羽幌

( Youtube動画再生  01’28)

 ◆2019.03.12 芦ヶ久保
 ◆2019.03.12 正丸/中丸 葉姿
 ◆参考資料

2019.06.08  ヒメザゼンソウ 緑の森博物館

 ◆2020.03.18 正丸 1株だけ開花していた

2019年の台風19号の大雨に起因するザゼンソウ自生地の上を走る道路補修/法面のコンクリート固め作業が行われていた。

直近にお住いの方からほとんど流され全滅に近いとお聞きしたが、前年ほどではないが再生の芽吹きも確認できた。が今後、この工事の影響がどう出るか、それを見守るのもここのザゼンソウとの付き合い方の一つなのだろう。

 ◆2021.03.16 正丸 今年も1株だけ開花していた