ウシオハナツメクサ/Spergularia bocconii.

2001.06.03 東京都江東区の埋め立て地。江東区は当方の生まれ育った地。ここの野草を研究した渡辺瞭さん(1934年-1982年)の資料を本に編集した「江東区の野草、(続),(続々)」3巻が江東区総務部広報課より出版されており、自分の故郷(の野草)を知る手本にしている。このウシオツメクサ(ウシオハナツメクサ)もその本の中で名前を見つけた。このほかアメリカフウロもこの本で同定ができた。江東区や横浜などは海外からの輸入された木材や鉱物などに付着して日本に運び込まれる種の上陸地であり、その種の生育が試される場所でもある。ここで適応することができればここを起点として内陸にまで種を増やして行ける。江東区はもともと江戸時代からの埋め立てによってできた土地が多いことも特殊な場所といえるが、「江東区の野草」(初版1984年)に記されたデータでは江東区の埋め立て地で観察される野草の80%以上が外来種であり、国内の他の地域の30%前後と大きく異なることがその特殊性を示している。いまや全国制覇を果たしたハキダメギクはここを上陸口として命名されたものである。が、故郷をハキダメ呼ばわりされるのは不愉快である。

 ◆2002.06.14

ナデシコ科 ウシオツメクサ属 ヨーロッパ原産 1年or多年草  帰化植物 海岸

2002.06.14 北海道小平市で撮影したもの。生育場所に海岸を記しているが、そこはかなり海から隔たった人造湖のほとり。海水を浴びるような場所ではないことから、塩分が生育に関係するというのではなさそう。

 ◆2001.06.03 東京都江東区の埋め立て地