コウリンタンポポ/Hieracium aurantiacum

 2002.06.14 北海道小平市達布小学校校庭。初めての北海道で最初に目を引いた野草。アンモナイトを探しに北海道に来て、旭川空港でレンタカーを借りて旭川市内を抜け留萌を目指したのだが、旭川市内を走っている時から道路脇の標識や植え込みの下に赤いものが見え、その時はマリーゴールドなどの園芸品種が咲いているのだろうと思い、車を止めることなく通り過ぎていた。達布は当方の仕事の上で大変お世話になっている人の生まれ育った所で、当時そこの河原で大きなアンモナイトをたくさんみつけたという話を聞いて、ピンポイントに狙いを定めて来た。達布小学校はその人のお父さんが校長を勤めた学校ということでもあり、お世話になった人の故郷を訪ね、今の姿を撮影して見ていただこうという狙いもあった。

 達布小学校に着くと用務員の方が校門近くの花壇の草刈りをしていたので学校の佇まいを撮影する許可と、アンモナイトの情報収集を行った。アンモナイトについては校庭脇の河原では最近ほとんど見かけないこと。もし出るとすればこの川の上流を遡ると滝があってそこまで行けば見つかるかも知れないということだった。アンモナイトの情報を仕入れることができたのでグラウンドから校舎の撮影を始めた。児童数、小・中合わせて60人だったか。児童数に比して校舎は木造2階建てのなんと優に100mはあろうかという細長い真っ直ぐな建物。炭坑があった頃は400人の小学生が通っていたそうであるがその頃のままなのだろうか。(2006年6月に行った時は学校の統廃合で達布小学校はなくなっていたが、校舎はそのまま残っていた)さて、サッカー場が2面楽に取れるくらいの広いグラウンドに目をやると下のようにコウリンタンポポで赤く染まっていた。北海道のタンポポは赤い。と後に会社の人に話し、その人と2006年再度ここを訪れたが、そこに着くまでは旭川市内やその近郊は黄色いタンポポばかり。あやうく大嘘つきになるところだったがここでまたコウリンタンポポと再会できたし、北海道には赤いタンポポもあると修正は余儀なくされたが大嘘つきのレッテルは貼られずに済んだ。このグラウンドではイヌノフグリ、テングクワガタ、フラサバソウといったいくつもの初めての出会いがあった。

キク科 ヤナギタンポポ属 ヨーロッパ原産の帰化植物 多年草

 ◆2007.06.07 新潟県湯沢
 ◆2002.06.14 北海道小平市達布
 ◆ 2012.06.23 長野県ちくま市個人宅
 ◆2013.05.22 自宅の近所

2013.05.22 自宅の近所:これは個人宅の側溝から生えていたコウリンタンポポ。とうとう関東でもこれが見られるようになったかとチョッと心配。心配というのは特定外来生物に指定される危険度が高まったと推測するからだ。園芸屋さんで商いされる品種に対しては無防備でいるのに、商いから外れて自生するようになるとたちまち危険視されるようになる。(アメリカの種苗ビジネスでは2世が出来ないようにDNAを操作している。つまり、それらは一夏を越したら子孫を残さずに枯死する。翌年同じ花を見たければ新たに購入しなければならない。それが資本主義社会の輪廻。お金を出せばいつでもどこでも自由に花を所有できるのだ。自然の豊かさを資本主義社会は許容しない。役人や地元の商人にとって、富士山は自然ではなく、経済効果の上にそびえている)

コウリンタンポポが北海道から新潟・湯沢、そして千曲市と徐々に南下しているのを記録していることになる。温暖化で、南のものが北上するという現象と反対の進行である。所沢で止まるのか、既にもっと南に行っているのか、あまり知りたくもない。

コウリンタンポポ01_2007_越後湯沢

( Youtube動画再生  00’55)

コウリンタンポポ02_2007_越後湯沢

( Youtube動画再生  00’32)

 ◆2016.06.02 千曲市

コウリンタンポポ03_160602千曲市

( Youtube動画再生  01’42)

コウリンタンポポ04_160602千曲市

( Youtube動画再生  01’10)

2007.06.07 新潟県湯沢、 上越新幹線の湯沢駅近くの空き地で見つけた。会社の旅行の車組と新幹線組の合流場所の湯沢に早く着いたためビデオカメラを担いで付近を散策していたところ、本州では初めてのコウリンタンポポの自生に出会った。

 ◆2020.05.28 北中

コウリンタンポポ05_200528_北中

( Youtube動画再生  01’53)