ノンカム村の織り
ノンカム村の織り
ノンカム村には不定期的に観光客が訪れる。当方が滞在した4日間で2度観光客が来たのを見たが、そのルートはルアンパバンからの離村巡りのオプショナルツアーがあって、我々と同じように途中の船の発着所までバスで来て、その後船で流域の村を巡るというもの。そういった観光客が来るたびに右上のように村の婦人方が広場の所定の竿に自家の織りを展示し即売する。すべて手織りのこの布1枚がおよそ$10。
観光客への販売以外に、仲買人が定期的に買い入れにくる。その時の価格もほぼ同等とのこと。
村の女性は機織りが基本的な素養の一つであり、10歳くらいから織り機の前に座り親や姉から手ほどきをうけ成長する。(村人のいる点景)
右の動画でわかるように織り機の幅が織り布の丈を決め、右手側がすそ模様になっている。画面左隅に糸が写っているが、それで示されるように先染めの糸である。2006年のラオス取材の時には糸を染色する作業を撮影したが、この村ではどうしているのか聞かなかった。
ラオス ルアンパバン郊外 ノンカム村
上の観光客用の展示の方法にはある法則があり、下の竿には巻きスカート(シン)を並べ、上には肩掛け。年配用の渋い色のシンの上にはやはりそれに見合う色彩の肩掛けといった具合である。
下段左の写真は当方がお世話になって村長宅の竿の様子であるが、太い黒い絣で縁取られた織りは一方向の連続柄ではなく、織り見本のような様々な柄が展開しているのが見える。当方の解釈では、この竿では日用品の布ではなく、観光客向けのテーブルクロスとか壁掛けへの織りの用途の多様化へ向っている。
村長宅の竿に見る織り意匠
シンの並んだ竿
肩掛け
肩掛け
シンのすそ模様 波柄
シンのすそ模様 波柄色違い
下段はシンのすそ模様に施された象柄のいろいろ。配色は異なるが、同じセットの織り機から産み出されたもの。このセットが代々受け継がれて行く。
2011.08.Laos ルアンパバン郊外ノンカム村織りの展示
( Youtube動画再生 01’16)
2011.08.Laos_ルアンパバン郊外ノンカム村機織り1
(Youtube動画再生 01’13)
2011.08.Laos_ルアンパバン郊外ノンカム村機織り2
( Youtube動画再生 00’53)
2011.Laos_ノンカム村子どもの機織り
(Youtube動画再生 00’55)