マメ科 クズ属 多年草 林縁

クズ(葛)/Pueraria lobata

撮影日からすれば夏の野草に入っていた方が自然だが、秋の七草の一つということから秋野草としている。小手指駅前の駐車場の縁にもクズが繁茂して、気が早い株は7月の終わり頃には花を咲かしている。こんなに見事な花なのに立ち止まって観察する人を見たことがない。

さて、すでに日本からアメリカに輸出され帰化したクズが全米の高速道路の法面を覆い尽くし問題になっていることを記したが、この旺盛な繁殖力をバイオエタノール燃料へ転換できたらと考えると、全米の高速道路の法面が農場と化し、また地熱を下げる働きもするのでアメリカの環境問題の救い手になるかも知れない。

2002.08.24 ??

2005.08.06 奥只見

2005.08.19 道志

2001.10.05 ??

2001.10.05 ??

 ◆2014.09.14 茨城県大洋村

クズ01_140914_大洋村

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クズ02_140914_大洋村

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 ◆2018.09.13 ガイコツ山

クズについては1999年頃アメリカで興味深い話を聞いたことがある。

アメリカ合衆国南部のアラバマ州の大学に取材した時、同行したミシシッピー州に住んでいる日本人カメラマンが、今(当時)アメリカで大問題になっていることがある。それはアメリカの高速道路脇の斜面がクズに覆われてしまい、いくら除草しても増殖するスピードに追いつかないのだという。もともとアメリカに自生していたものではなく、何かの日本を紹介するイベントの装飾として持ち込まれたものがちょっとしたブームになり、そこからあっという間に繁殖したということだ。

日本から輸出されたものとして有名なものにマメコガネ(ジャパンビートル)があり、北米の畜産農家の飼料植物の大敵だといわれている。

このHPの中でも○○原産の帰化植物として外来の種について半ば非難めいた分類をしているが、日本に入ってくるものもあれば、日本から出て行って活躍している?種もある。

観賞用として愛でられているうちは良いが、飽きられ野に放たれ適応の力を持った途端に我がもの顔に振る舞い始める。

それは人の社会でもあり得るし、野草や昆虫などの小さな生き物、最近危惧されている鳥インフルエンザウィルスのようなミクロの生き物にも当て嵌まる。

賢しげに「小事が万事」などとは言わないが、後の始末を考えない安易な外来種の輸入には疑問を呈したい。


ちなみに、クズは成長期には1日1m以上芽を伸ばす。10日では10m、いやもっと。

 ◆2001.09.02 飯能市 
 ◆参考資料へのリンク

2012.09 USA ミシシッピー州のクズ

クズ03_180913

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 ◆2019.09.12 ガイコツ山
 ◆2020.09.15 ガイコツ山

クズ04_200915_ガイコツ山

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 ◆2005年までの記録 
 ◆2022.09.15 ガイコツ山
 ◆2022.09.10  ガイコツ山/北中運動場

クズ05_220910_ガイコツ山

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 ◆2023.08.12 正丸