村 (HHL) で工作/2014年08〜09月

 ◆村の竹で熊手作り/途中で中止
 ◆竹馬/ポド(パガニョー語)
 ◆輪ゴム鉄砲

 2014年2月の研修時に尾根の防火帯整備に使用する熊手を作成したときの経験から、竹の先を曲げる道具として金属パイプを使用すれば良いのではないかという中谷さんの助言に従って、今回はチェンライ市内でパイプを扱う店を探して、30cmほどにカットしてもらったアルミパイプを2本村に持ち込み、竹の先の曲げ加工にトライした。(動画参照)

 このトライでわかったことは、金属パイプを使うことによって加工がかなり容易になったことであり、村の人たちにも、金属パイプを使う利点は見ていただけたと思う。しかし、この村の竹は熊手などの材料となる竹とは少し性質が異なり、熊手を作るためには材料となる竹そのものを選択し直すところから再出発しなくてはならなさそう。

 それでも一つくらいは完成させておかないとと、竹を扇形にセットするために竹ヒゴに穴をあけるハンドドリルを見たところ、小さな穴開け用の細い刃が折れていて使えない(※2)。竹用の四つ目錐も村に持ち込んではいたが、全てを錐で開けるとなると、当方の掌がマメだらけになりそう。

 ということで、今回は金属パイプが利用できることは確認できたので、途中ではあったが熊手作りから手を引くことにした。

 ※左の動画に見える竹の筒は、竹の先の曲を固定するための矯正具。

 ※2、村の木材は木目が詰まって硬く重い。木工用のドリルの刃では太刀打ちができなかったのかもしれない。そこで帰国後に金

  工用のドリルの刃を調達し、来日した村人にプレゼントした。といいながら自分が村で工作に使うためなのだ。

 ◆落花生の殻割り

 当方の子どもの頃は正月の門松に使われた竹は竹馬になると決まっていて、松が明けるのを待っていたもの。熊手用にいただいた竹を途中で熊手作りをやめてしまったので、その竹をなんとかしなくてはならなかったことから、単純な発想で竹馬作りに取りかかった。そうなると面白いもので、白カレン族にも竹馬(ポド)があることがわかり、日本式の竹馬がどのようなものなのか、村の大人の方が当方の作るものに興味津々だった。

 実際には見ていないが、村の竹馬は足を置く横木はもっと短く、互いに内側に向き合って付き、長い棒は身体の体側に構えるものということで、当方の作った上の写真の竹馬も横木を内側に、長い棒を体側に抱えて乗って見せてくれた。その乗り方をするには横木が長くて不便。

 この竹馬を喜んでくれたのは日本から研修に参加した女子大生たち。彼女たちは子どもの頃に竹馬で遊んだことがあるということ。ということは、今でも日本には竹馬があるということまで、この竹馬作りを通じて確認できた。

 当方が村に行く時にはわずかではあるが、村の子どもたちに学用品や日用品のお土産を持参している。その中には必ずといっていいほど輪ゴムが含まれていて、男の子も女の子もそれぞれ工夫した使い方、遊びが出来る。

 今回は、はじめに当方が輪ゴムを指に引っ掛けて飛ばし、的を落とす遊びをしてみせた。子どもたちはすぐにそれを真似て遊びはじめたが、手の指ではなく竹や木の棒を使って輪ゴムを飛ばすようになった。

 この季節だからなのだろうか、それともいつものことであったのか、村の男たちは長い銃身の猟銃を担いで山に入る姿を多く見かけた。猟をするためなのか、他所の部族との衝突に備える護身用なのか、いづれにしても銃は身近な存在であるようだった。

 であれば、輪ゴム鉄砲は子どもたちに気に入ってもらえるかも知れないと考え作った。何しろ、熊手用に小割りした竹がたくさんあるので、少しでも何か形にしなくては竹を頂戴した村人に申し訳ない。

 本来であれば、針金などを使わず輪ゴムや糸・紐だけで作りたかったが、そうもいかず、針金を使う部分を出来るだけ少なくするように努めたが、もっと引っ掛ける位置や重ね方を考えれば少なくすることができたようだ。

 いつも同じあやまちを犯すのであるが、自分の手のサイズで作ってしまうので、子どもたちには大きすぎた。片手では引き金に指が届かなく、小銃のように両手で持たなければ輪ゴムが発射できないものになってしまった。

 一つ目を作ってホームステイさせていただいた家の男の子にプレゼントした後、その遊び仲間の子どもが当方から離れなくなった。結局次々に4挺作ることになった。上の写真は設計図として撮影したもの。子どもも喜んでくれたが、大人も面白がってくれた。きっと自分たちで、もっと面白く改造してくれるだろう。

 

竹の曲げ加工a_1408HHL

( Youtube動画再生  01’48)

落花生殻むき道具a_1408HHL

( Youtube動画再生  00’40)/エーパーの作ったもの

落花生殻むき道具_1408HHL

( Youtube動画再生  00’43)/当方が作ったもの

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