アレチハナガサ/Verbena brasiliensis

2002.05.30 横浜国際会議場脇 サッカー・ワールドカップを間近に控えた横浜総合競技場の隣の国際会議場で日本高分子学会が開催され、その会場の展示物の手伝いに行き休憩の合間に撮影した。ワールドカップの厳重な警備体制を敷く警官や警備員が目を光らせる中スーツ姿の中年のおじさん(当方)がビデオカメラを担いで植え込みや雑草の中を何かを探し歩いているのを見逃すはずはない。たちまち数人の警官が寄って来て、それでも国際会議場の入館票を胸にぶら下げているのを目にしているので丁寧な口調で「何をしているのですか?」と尋ねてくる。こちらは大事な休憩時間を邪魔されたくないと思いながらも胸には会社の名前が入った入館票をつけているのでいい加減にも答えられず、「この横浜埠頭一帯は帰化植物の多い所で海外から運ばれて来た植物の種がまず最初に上陸し種の存続を確かめるところなのです。そこで新たに開発されたこの辺りの植生を観察するのと新しい種を見つけたら撮影をするためにーー」と答え始めるとたちまち警官達の威勢が消えて行き、一人の警官が制服の下から仰々しい大きさのハンドトーキーを取り出しこちらにはあまり意味のわからない方言混じりの警察用語で二言三言の通話をした後恭しく「お邪魔しました。気をつけて撮影してください」と言い残して去って行った。

アレチハナガサはそのとき初めて目にした野草。横浜総合競技場周辺はアレチハナガサのほかにクスダマツメクサ、コメツブツメクサなどのツメクサ類やニワゼキショなど江東区の埋め立て地で見られるものと良く似た植生だった。

 ◆2002.05.30 横浜国際会議場脇

クマツヅラ科 クマツヅラ属 南アメリカ原産 多年草  帰化植物

上の4点とも 2012.10.25 新所沢の団地の緑地で撮影。新しく造成された団地の緑地帯等では、芝生や縁飾りのヤブランなど他で育てられたものが移植されるため、もともとはその地になかった種が進出する。このアレチハナガサは所沢近辺では見かけなかったもの。

 ◆2012.10.25 新所沢
 ◆参考資料 2012.09 USA テネシー州メンフィス

2012.09 アレチハナガサA

2012.09 アレチハナガサB

 ◆2019.06.26 大分県日田市
 ◆2021.06.18 北野トトロ43号地
 ◆2021.06.18 北野GS  園芸種?

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