ムカデラン/マイクロベラ

Thrixspermum centipeda

◆2013.02 タイ HHL/チェンライ 白カレン族の村

2013年2月 HHL/チェンライ 村のコミュニティー・ハウスの川沿いの脇が工事用の車のためにか、急ごしらえの駐車場に変わっていた。コミュニティー・ハウスは研修の中核的な建物であり、その建物そのものはしっかり記憶していながら、そのとなりがどうなっていたのか、おぼろげな記憶しかない。物置のような小さな小屋があったのみで、目の前に見る駐車場のスペースがあったとは思えない。ということは川幅を狭くしてそこに土を盛ったとしか考えられず、小さな川ながら流域の人々にとって重要な役割を果たしている川や川岸を、そう易々と変えていいものかと疑問に思った。ここまでが前段。

その作り付けのような川岸に古い木が立っていて、駐車場用地を補強するためなのか、もともとから川岸にあったものか川と駐車場の境界となっていた。その木にこのランが着生していた。外から村に来た人にすぐ目につくところであること、駐車する車の排気ガスを浴びること、車の荷台にぶつけられて損傷してしまうこと、などなど気になっていた。

(ここから創作)村を出る時に、お世話になった村の人にこのランの花を見たことがないので、もし花が咲いたら写真を送って欲しいとお願いしてきた。

そして、6月に入ってすぐに送られて来たのが下の写真である。

川岸はコンクリートの柱で補強され、その工事の際に木も倒されることになったので、ランは木から外して村人の家で育てられているようだ。

その写真を見て同定を試みたが、いまのところまだ種・属名はわからない。

ラン科 エリデス属  中国南部からタイ、マレーシアに産する 着生ラン 

◆上段は2013.02 タイ HHL、2013年8月の記録は下段に記載
◆2013.08 タイ HHL/チェンライ 白カレン族の村

2013年6月記: この種が中国南部からマレーシアに生息するThrixspermum centipedaであるとわかったが、日本名の記載が見つからないため、ムカデランと仮称する。但し、日本産のムカデランは別にあり、本種の呼称がわかり次第修正する。

※Subfamily:Epidendroideae , Tribe: Vandeae ,  Subtribe: Aeridinae  エリデス属 ,Genus: Thrixspemum ,Species: T.centipeda

Thrixspermum centipeda_1308HHL /2013.08 HHL

( Youtube動画再生  00’31)

2013年8月  HHL 上2枚の写真は前回2月に撮影した株。駐車場が民家に建替えられる過程で、川の流れに浸されそうなところに追いやられていた。ここが安住の場所となるのか、前より外部の人の目に留まりにくくなったのは幸いかも知れない。

2013年8月  HHL この株は村の南の沢をかなり奥まで入ったところで見つけた。ほかのデンドロビウムと一塊になっていたが、もともとここに着生していたものではなく、人為的にここに移されたもののようだった。

◆2014.08 タイ HHL/チェンライ 白カレン族の村

2014年8月  HHL 上の株と同じ、南沢の作業場の入り口のマイクロベラ。

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